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 先日も話していた通り、上り坂はやっぱきつかった。
でも1歩ずつ1ミリずつでも前に進みながら、やっと頂上を越えた事がある。
きっともう大丈夫だと信じて、書き綴っておこうと思う。


 今から約10日前、我が家のインコの極未の様子がおかしくなった。
ずっと羽を膨らませているのだ。
それでもいつも通り、ブランコに向かってさえずったり、自分の名前を喋ったりしているから、「きっと寒いんだろうな。」と思い、暖房を少しだけ付けてやる事にした。

 しかし、2時間経っても羽の膨らみは治らず、そればかりか何度も何度も吐くようになってしまった。
明らかに普段の求愛行動の餌吐きとは違い、白く濁った胃液とおぼしき物を吐き出したんだ。
そしてそれっきり止まり木にうずくまって喋ろうとも鳴こうともせず、その場から動こうとしなくなってしまったんだ。

 それはもうパニックだったわ。
我が町には獣医さんが居ないから、隣町の獣医さんを片っ端から調べてさ、鳥も診てくれる所を探しまくってさ。
やっとの事で見つけた獣医さんが、「すぐに連れて来い」って言ってくれてな、もう身形なんてどうでもいいって感じで嫁さんと一緒にぶっ飛んで行ったわ。

 優しそうで一生懸命な獣医さんでな、俺らが知らないことを丁寧にかつ判りやすく教えてくれた。
どうやら風邪をこじらせて気管支炎になってしまってたらしいんだ。
抗生物質の飲み薬を処方してくれて、病鳥に食べさせる餌なんかも詳しく説明してくれた。


 その夜から俺と嫁さんの苦悩が始まったんだ。
家に帰ってきてから極未の容態が明らかにどんどん悪くなっていくんだ。
獣医さんも言ってた通り、小鳥は2日も餌を食べないと死んでしまうらしいから、ほとんど餌を食べてない極未の体力もかなり落ちてたんだな。

 嫌がる極未に病鳥食を無理にでも食べさせて、薬も飲ませて、籠に戻してやって様子を見る。
嫌がって叫び続けた極未は当然ぐったりでさ、自力で膝を伸ばせず止まり木に摑まってるのがやっとみたいな感じだった。

 夜も心配で寝てられなかった。
数時間おきに目が覚めてしまうんだ。
保温のために掛けてあるタオルケットをめくるのが怖くてな、ちゃんと止まり木の上に居るのを見ると、ホッとして泣いてしまうんだ。


 嫁さんとも幾度も話し合い、そして二人で葛藤したよ。
餌や薬を嫌がって泣き叫ぶ極未を見ててさ、本当にこれが正しい選択なのかってね。
毎夜毎夜、涙目になりながら話し合ったよ。

 極未も今年で生まれてから8年目を迎え、平均的に考えれば寿命を迎えてもおかしくない年齢だ。
そしてその極未に、我々飼い主は助かって欲しいという一念で死ぬ思いをさせて嫌いな餌や薬を飲ませ、結果余計な体力を使わせて弱らせてしまう。
本当にそれでいいのかって考えた。
でも、極未が可愛そうだからっていう理由で、助かる可能性を捨ててしまっていいのだろうかとも考えた。

 大いに葛藤した。
これほどまでに自分が無力だと思ったことはない。

 よく色んな文献で、「動物は言葉を話せない」って聞くよね?
俺は違うと思ったよ。
そんな人間中心の考え方は出来なくなってしまったよ。
「動物が言葉を話せない」んじゃない、「人間が動物の言葉を理解できない」ってね。
まあそれは人間も動物も、「お互い様」だけどね。


 数日薬を飲ませたけど、餌は一向に自分から食べようとはしない極未を見て、覚悟が決まったよ。
俺たちはやれることはやった、あとは極未の生きる力に賭けようってね。
羽の膨らみは消えたから、あとは本当に自力で餌を食べれるかどうかだと思ったんだ。
その翌日から薬を飲ませるのも、無理に病鳥食を食べさせるのも止めた。
覚悟を決めてもさ、やっぱり朝は心配でな、生きてるのを確認するたびにボロボロ泣いていたんだけどな。


 薬を止めてから2日後、極未がいつもみたく喋ったんだ。
「きーちゃん、きーちゃん」ってね。
餌入れを見たら、たった数粒だけど自分で食べた形跡があったんだ。
食欲が少しずつ戻ってきたんだよ。

 一緒に飼ってるメスのインコの美夏も頑張ってくれたんだ。
いつもならそっぽ向いて自分の餌だけ平らげて知らん振りなのにさ、何度も何度も極未の方を向いて、口を動かしてるのを見せるんだよ。
鳥って賢いな。

 おかげで極未は今どんどん回復してる。
膝を伸ばして体を支えれるくらいまで体力も戻ってきてる。
まだ本調子ではないから心配ではあるけど、一時期の危険な状態は越えたみたいだ。
少しだけ安心したよ。


 餌を食べれなかった理由を考えてみた。
考えても我々は鳥じゃないから判らないけどね、それでも思い当たる節は無いわけでもない。
よくよく考えてみるとさ、人間だってすきっ腹で薬飲んだら、気持ち悪くなるどころか「ほっといてくれ」って感じになるよね?
それで飯なんて出された日にゃ、拷問だと思うよな。
極未もそうだったんだろうかと考えると、なんとも気の毒で申し訳ないことをしてしまったと思うばかりだ。
人間は自分中心だねホント・・・。



 この先も動物と付き合っていくには、まだまだこんな葛藤をしていかなくてはいけないかもしれない。
動物を飼うということは、最後まで責任を持って飼うことだけではなく、こういった葛藤をも背負う義務があるんだなと改めて思い知らされたよ。

 いずれ峠は一つ乗り越えた。
あとは今後も極未&美夏と、ずっと仲良く付き合っていくだけだ。


 最後に、極未を診てくれた獣医さん、本当にありがとうございました。
きっと俺たちだけではどうにも出来なかったと思う。

 本当にありがとうございました。
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コメント

お久しぶりです!

そんな大変なことがあったんですね・・・。きわみさんのとても優しい心が垣間見えて、心にじんわりきました(つω`*)
わたしも猫が大好きなのでそう遠くないうちに飼ってみたいと思っています。その上できわみさんの言葉を受けて、わたしも一つの命を預かる責任を負う覚悟をしなくてはいけないと改めて思い知らされました。

「動物が言葉を話せないんじゃない、人間が動物の言葉を理解できない」
心にとどめておこうと思います。

それでは、長々と失礼しました(´×`;)
きわみさんもお体に気をつけて(*^^*)

Re: タイトルなし

>きわみさんのとても優しい心が垣間見えて、心にじんわりきました(つω`*)

ありがとう;;
優しさ・・・永遠の課題ですね。
最後まで諦めないのが優しさなのか、諦めて自由にさせるのが優しさなのか。
はたまた自分を曲げてでも一般論に従うのが優しさなのか、覚悟を以って決意するのが優しさなのか・・・。
本当に考えさせられた10日余りでした。
未だ答えが見つかっていないから、やはりこれは永遠の課題なんだろうなぁ。


> わたしも猫が大好きなのでそう遠くないうちに飼ってみたいと思っています。その上できわみさんの言葉を受けて、わたしも一つの命を預かる責任を負う覚悟をしなくてはいけないと改めて思い知らされました。

猫かー^^
俺も4つ足アレルギーの喘息が無かったら飼いたかったんだよなぁ。
普通に考えれば、動物は人より早く逝っちゃうからね、沢山愛情注いであげてください。

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