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 ついさっきのことだ。
俺が会社勤めしていた頃から独立して今に至るまで付かず離れずの付き合いをしてきた目上の看板屋の社長から電話をもらった。

 先輩いわく、俺が以前勤めていた会社の社長、つまりは俺の物作りの原点とも言えるアクリルやその他の色んな加工の基礎を教えてくれた師匠が、病に倒れてもう助からないらしい。

 俺が独立した経緯なんだけど、その師匠にはそりゃもうこっぴどくやられたもんさ。
残業代無し、休日出勤はザラだけど手当ては無し、俺が役付きだからって割り切って働かなければ余裕で労働基準法に抵触するであろう条件で使われてさ、それで体壊して休んだら今度は給料を下げると言いやがった。
ある程度いい金額貰ってたから、多少の横暴にも我慢出来てたけどさ、それが貰えなくなるならとでもじゃ無いが生活出来ないし、それに自分の力を試してみたかったからってのもあって独立したんだ。

 独立後も随分やっつけられたよ。
まあ商売敵になるわけだから当たり前のことなんだろうけどさ、悪い風評を広められて随分邪魔されたもんさ。
まあそれは俺のお客さん達にはまったく影響しなかったけどな。


 その俺の師匠がもう助からない。
恥ずかしながら俺は悩んだよ。
生きているうちに見舞いに行ったほうがいいか、行かないでいるべきか。
されたことを根に持つのも、それを許さないのも筋が通ることなんだろうけどさ、ここで「行かない」方を選択してしまったらさ、「人として大切な何か」を無くしてしまうような気がするんだ。

 正直な話、されたことを忘れることは出来ないし、笑って過ごせるほど寛大な大人にもなっていない。
でもさ、ここでもし行かなかったら、俺はきっと巨大な十字架を一生背負って生きなきゃならなくなると思うんだ。
いつしか師匠のことを忘れてしまうかもしれない。
しかし将来ふとした事で思い出してしまった時、俺は絶対に取り返しのつかない事をしてしまったと後悔するはずなんだ。

 そんな子供じみた後悔を背負って、俺は息子に何を誇れようか。
だから俺は、未来の自分の為に見舞いに行ってくるよ。
久々に会ったにも関わらず、憎まれ口を叩かれるかもしれない。
それでも会えるうちに会いに行ってくるよ。


 どんなに酷い別れ方をしても、やはり俺の師匠は世界にあの人1人だけなんだ。
もしあの世ってのがあったとして、後で俺もそこに行かなきゃならんのなら、最後くらいは我慢してでも笑って話してくるよ。

 なんだろな・・・・なんであんなむかつく奴のこと書いてて涙出るのかな。
これが本音と建前ってやつですか・・・正直辛いな。
くそったれ。
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コメント

行かないで後悔するよりも、行って後悔した方がいいよ。
師匠って呼べる程の人なら尚の事ね。

Re: タイトルなし

> 行かないで後悔するよりも、行って後悔した方がいいよ。
> 師匠って呼べる程の人なら尚の事ね。

やっぱ悩んだ末にそう思ったんだ。
会社辞めるに当たって、そうなった原因ってのは俺にも十分あってそうなったんだろうからね。
自分の事は棚に上げて恨み節並べたところで、やっぱ感謝すべき師匠であるからね。
お礼のつもりで行ってくるよ。

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