FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 MASAさんからオーダーをいただいたRRVが完成しました。
奇抜なアイデアを多数提示していただいた事により、私自身のスキルアップのためにも一役も二役もかってくれた一台です。

 手工芸の木川屋の今後を支えていくであろうギターになってくれることを祈りつつ、盛り込んだアイデアや仕上げの詳細を紹介していこうと思います。


 正面全体像です。
masav_fw_convert_20120714190640.jpg
ボディトップ材は、センターから2分割するような形で、左側がタモ(ジャパニーズアッシュ)の泡杢、右側がタモの平杢をバック材にラミネートしてあります。
外周には白のバインディングを施工してあります。


 背面全体像です。
masav_rw_convert_20120714191142.jpg
ボディバック材はアルダーです。
ネックは、ハードメイプルとオバンコールの5ピースです。


 ピックアップ・ブリッジのアップです。
masav_pu_convert_20120714191923.jpg
ピックアップは、フロント・リア共にTONERIDER社のアルニコ2クラシックをインストール。
トレモロユニットは、フロイドローズ社の物をインストールしました。
見る方向によって、木目の光り方がウネウネと動きます。


 コントロール部のアップです。
masav_con_convert_20120714192450.jpg
1ボリューム・2WAYセレクターです。
本来付いているピックガードを付けずに、RRV本家のピックガードの形を踏襲したオバンコルの板をインレイの様にボディにはめ込んで接着しました。
飛び出しの高さをいくらでも押さえるために、ボリュームノブとピックアップセレクタースイッチの周りを掘り込んであります。


 背面スプリングキャビティ部のアップです。
masav_sel_convert_20120714193311.jpg
スプリング部のカバーは付けない仕様となっております。
常時スプリングを3本しか使用しないため、キャビティには余分な幅を持たせずに、パーツに合わせて斜めに施工しております。
プロミュージシャン使用第1号機を記念して、シリアルナンバー001のプレートをはめ込みしております。


 スプリングキャビティ内部です。
masav_tl_convert_20120714204830.jpg
トレモロユニットをアームダウン専用にしつつ、今後いつでもアームアップも可能な仕様に戻せるようにと言うオーダーにより、アクリル製のスペーサーを製作してボルトオンしました。
同様の役割を果たす、バネの力を利用した物もありますが、「動きづらい」のではなく「動かない」様にするために設計しました。
取り外しは、スプリングを1本外し、ネジ1本で簡単に出来ます。


 アウトプットジャック部のアップです。
masav_oj_convert_20120714193939.jpg
本家の弱点とも言える、舟形ジャックプレートの浮きを解消し、装飾的付加価値を付ける意味合いもあり、ジャックプレートが沈み込む様に一段掘り下げております。


 ネックジョイント部のアップです。
masav_nj_convert_20120714194351.jpg
ジョイント部は、ハイポジションでの操作性を考慮し、強度的問題が出ない程度に斜めに削り薄くなるように仕上げております。


 ヘッド前面のアップです。
masav_hf_convert_20120714194713.jpg
ヘッドのトップ材は、タモの泡杢を使用し、ボディ部に対してマッチドヘッドとしました。
トラスロッド調整ナットのカバーは付けない仕様です。
ヘッドにもボディ同様、白のバインディングを施工しました。
「KIKAWA-YA HANDICRAFTS」のロゴデカールを、クリア塗膜でコートしております。
ロックナットはフロイドローズ社製。


 ヘッド背面のアップです。
masav_hr_convert_20120714195233.jpg
ナット裏には、強度確保と装飾の目的でボリュートを付けました。
ダウンチューニングでの使用が多いため、弦のテンションを稼ぐためにヘッド角度は14度となっております。
ペグは定番、信頼のGOTOH社製のロトマチックタイプです。


 指板アップです。
masav_fb_convert_20120714195856.jpg
指板材は、ウェンジを選びました。
独特な模様で、重量は軽いのにかなりの硬さを持った木材です。
フレットはジャンボフレットをインストールしました。
指板もボディ・ヘッド同様、白のバインディングを施工しております。
ポジションマークは白蝶貝削りだしです。
指板の材質のせいか、生音がかなり大きいです。


 サイドポジションマークのアップです。
masav_pm_convert_20120714200413.jpg
サイドポジションには、MASAさんからのご教授で、ルミナリーをインストールしました。
基本的には白に近い色なので、白いバインディングに埋もれて目立たなくなる事が無いように、黒の縁取りが付いた物を選択しました。
このルミナリー、どういう代物かと申しますと・・・


 ステージに良くある暗さでご覧ください。
masav_lum_convert_20120714200931.jpg
この様に結構な明るさで光ります。
従来もこのような蓄光材質はあったのですが、ここまで光る物はありませんでした。
これですと、真っ暗闇はもちろんのこと、薄暗い感じのステージでもポジションがよく判りますね。
加えて従来品ですと、このように光を発する状態になるまでに、結構な時間日光や蛍光灯などで光を貯めなければならなかったのですが、この材質は専用の小さなLEDライト(長さ5センチ・太さ1センチ)で1箇所あたり3~5秒照らすだけ。
曲間のMCの間で充分光を溜め込むことが出来るという優れものです。

 興味をお持ちの方はこちら→ルミナリー



 こんなわけで、プロ使用第1号が完成したのでありました。
末永く可愛がっていただけることを祈っております。
そして今回の製作は、本当に色々なアイデアを聞かせていただき、本来ギタリストではない私の知らないことを沢山教えてもらいつつ、楽しく製作に没頭できました。
ありがとうございました。



 さて、気になってる方もいらっしゃるでしょうから、話しちゃいましょうか。

 MASAさんと私は、高校の頃知り合った同郷の同い年の友達なのです。
MASAさんは当時から独特のオーラを纏っており、両親が公務員でカビ臭い育てられ方をした私にとって衝撃的な出会いだったことを今でも忘れておりません。

 彼は単身上京し、私はと言うと口先だけは「プロになりたい」と言いつつも、ぬるま湯のような生活を捨てるほどの根性も無く、しかし形振りだけはMASAになりたいと願い、結局地元で燻っておりました。

 時が過ぎて、メジャーデビューを果たし、某ギター会社のカタログに載っているMASAさんを見つけて、それはそれは自分の事の様に有頂天になりつつも、どこか手の届かない所に行ってしまったような気持ちになり寂しいと感じていた時でした。
連絡先を調べてくれてまで「ツアーで地元も回るから顔を出せ。」と電話をもらった時は、本当に嬉しかった。

 それから私は、勤務先で物作りの技術を習得せんがために修行して、独立して今に至ってるわけでありますが、形は違えど、ステージには立てなくても、音楽に携わる裏方としてギター製作家を生業としております。
これでやっと少しだけMASAになれた様な気がしました。

 素敵な出会いと素晴らしいチャンスを与えて下さったMASAさんに、心からお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
スポンサーサイト

<< 気付いたら3000件 | ホーム | MASAのランディV その14 >>

コメント

でもお高いんでしょう?( ̄□ ̄ )

Re: タイトルなし

> でもお高いんでしょう?( ̄□ ̄ )

ああー、それとっても良い質問^^b
ズバリ金額的には決して安くはないのだけれど、もし「世界にたった1本」「自分好みで自分以外の人は持っていない」という部分にこだわりを持つ人なら、安く感じるような価格設定になってると思いますよ^^
一般的に、大型メーカーのフルオーダーだと、程度の良い中古車1台分とかいう話も聞きますから><
この辺が個人工房の融通の利くところでありましょうか。

今更コメントすまぬ!
すごく格好いいギターだね!
実力のある渋~いおじ様によく似合いそう。
これ、若い子が使ったらギターに貫禄負けしちゃいそうだ・・・。

Re: タイトルなし

> すごく格好いいギターだね!

でしょでしょ^^ありがとうございます。
形そのものはかなり前からある変形ギターなんだけど、色や木目でこうも渋くなるもんですなぁ。

> 実力のある渋~いおじ様によく似合いそう。

これのオーナー様もさ、実力のある渋~いおじ様だよ。
ちょっと派手だけどねww

コメントの投稿

URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 

 ホーム 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。