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 はい、前回の記事のレリックギターですが、無事作業を終えました。
組み立ててみると、中々の荒くれ者っぷり満載なギターですな。
あとはお客様にお渡しして可愛がって貰えれば職人冥利に尽きるってもんです。


 さて早速全体像。
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ボディの角の打痕が生々しいですね。
右手が常に当たってる所は、角をぶつけてしまい、塗装が割れてしまった所が時計や袖に引っかかってどんどん剥がれて行ってしまったという感じでしょうか。
金属部品もサビサビですね。
きっと屋外の石造りのステージ等の劣悪な環境で沢山のライブを支えてきたギターなんでしょうね。
雨にも負けず、風にも負けず、汗にも負けず。
と言ったイメージで見て貰えれば幸いです。


 こちらは裏面。
CA3F0050_convert_20120511011932.jpg
きっとこのギターのオーナーは、でかい金属製のベルトバックルを付けてステージに上がる方なんでしょうね。
ギターは低めに構えるタイプだから、そこが大きく剥がれてるのかな。
現場の仕事道具としての使命を全うし続けてきたギターなのでしょうね。
と言ったイメージです。


 気が付いたかな?ネックが真新しいの。
これは一応俺なりの配慮のつもり。
新品で渡された時は、いかにも「塗りました。」って感じの塗装で、いかにも「汚れた感じを出しました。」って感じの仕上がりになっててね、オーナーさんからのフレット(弦を押さえる所の金属の出っ張りね。いっぱい付いてるやつ)の端の仕上げ直しと擦り合わせを頼まれたついでに、ネックのリシェイプ(握った感じを良くする為に削り直す)を兼ねて塗装を剥がし、オイルフィニッシュで仕上げ直したんだ。

 オイルフィニッシュは表面に塗膜を作らないので、触り心地は木そのもので感触がとても良い。
だけど塗膜が無いために、手の油や汗、汚れをどんどん吸い込んで汚れていくんだ。
ここがミソなんだよね。
オーナーさん自ら盛大に汚してもらおうという企てです。

 ギターやってる人なら判ると思うけど、ギターのネックって、演ってる音楽のジャンルで汚れの付く場所が全然違うんだよね。
だから俺が汚した場所とオーナーさんの演ってる音楽が違ってたりすると、かなり不自然な絵面になってしまうのよ。
まして俺ギターはほとんど弾けないしw


 こちらはボディのアップ。
CA3F0049_convert_20120511014548.jpg
金属部分が凄いでしょ。
これは手渡された状態のまま手付かずなんだけど、よくこんな風に加工できるよなぁと感心!
きっと企業秘密のなんとやらなんでしょうな。
ネジの錆び具合が百戦錬磨の面構えに一役買ってますね。



 出来上がったこいつをオーナーさんに渡すわけですが、気に入ってもらえればいいなぁ。
レリックという物の捕らえ方ってさ、十人十色なもんだからさ、昨日も言ってた通り、まったく同じギターであっても、その人のギターの扱い方でまったく違う物になっちゃうのよね。
だからもちろんこいつだって、オーナーさんの想像してた物と同じとは限らないわけで・・・。



 楽しい創作活動ではあったけど、やりたい作業かと聞かれれば、出来れば避けたい作業かな。
何故かって?
だって俺の自分用のギターは、毎日嫌ってほど練習してるけどピカピカだもんw

 しかしながら、良い勉強と体験をさせて下さったオーナーさん、本当にありがとうございました。
またいつでもお手伝いさせていただきたいと思います。

 

 
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